LEDランタン・ライトに使う充電式ニッケル水素電池はどれが良いのか?

アウトドア用品や防災グッズとして、LEDランタンやLEDフラッシュライトなど、乾電池を電源とするライティングギアがあります。

乾電池にはいくつかの種類が存在しますが、どのような商品を選ぶのがベストなのでしょうか?

LEDランタンに使う乾電池は主に単1形か単3形です。LEDフラッシュライト(懐中電灯)に使う乾電池は主に単3形か単4形。

これらのライティングギアには単2形の乾電池を使う商品は殆ど存在しません。

いや、あるのかもしれませんがメジャーな商品には無くその存在は知られていません。

単○形と呼ばれる円筒型の乾電池といえばアルカリ乾電池が主流ではないかと思いますがアルカリ電池の容量って一体どれくらいなのでしょうか。

バッテリーや乾電池などの容量の単位は(mAh)(ミリアンペアアワーと読みます)

単語解説:[mAhとは?]
1時間当たりに流せる電流値(mA)のこと、たとえば1000(mAh)の電池は1000(mA)(1A)の電流を1時間流すことができる。電流値が500(mA)ならば2時間使える(1000(mAh)÷500(mA)=2(時間))ことになる。

この電池容量の目安について wikipedia の乾電池のところに記載がありましたので参照します。

【アルカリ乾電池の容量の目安】

単1形:12,500 – 17,000mAh
単2形:5,700 – 7,700mAh
単3形:2,000 – 2,700mAh
単4形:850 – 1,300mAh
単5形:650 – 900mAh

これによると単1形アルカリ乾電池の容量は、約15(A)を1時間連続で流すことができるほどの容量を持っています。
しかし実際には電池の内部抵抗があるため、大電流を一気に取り出せるわけではありません。

ちなみに同じ乾電池でも最近すっかり影を潜めているマンガン乾電池の容量はどれくらいなのでしょうか。

【マンガン電池の容量の目安】

単1形:7000mAh
単2形:3500mAh
単3形:1000mAh
単4形:500mAh

ナショナルってところが泣かせますが・・・。

こちらのデータは wikipedia には記載がありません、ネット上を探しましたがはっきりと値を記載しているサイトがありませんでした。
このデータもやっと見つけたのですが信憑性は?ですので参考までにといったところでお願いします。

よくネット上で「マンガン電池はアルカリ電池よりも小さな電流で長時間使用し続けないものにオススメ」とか書いあるのを見かけるのですが、要するに「容量が少ない上に特性として大電流が流せないのであまり電流を消費する機器には使えませんよ」ということですね。

決して「マンガン電池」のほうが優れているから使えるというわけではありませんのでオススメするには説得力がなさ過ぎます。

容量も流せる電流も「アルカリ電池」のほうが高性能なのですから「マンガン電池」の出る幕は無くなっていくわけです。

コストパフォーマンスといっても両者の値段に性能差ほどの違いは無いわけですから「マンガン電池」を選択する理由はありませんよね。

特にLEDランタンやLEDフラッシュライトのように電流命な商品は殊更「マンガン電池」という選択肢は無いのです。

ここまで「マンガン電池」と「アルカリ電池」の違いを見てきたわけですが、もうひとつの選択肢として「充電式のニッケル水素電池」があります。

充電式電池の最大のメリットは繰り返し使える経済性と廃棄物が少ないエコロジーなところです。

ニッケル水素電池の公称電圧はアルカリ乾電池の1.5(V)よりも少し低い1.2(V)です。

LED商品によってはこの電圧差で使えないものもあるかもしれませんが電池電圧をそのまま使う製品は殆ど無く、安定した輝度を得るためにLEDドライバや昇圧型コンバータ等で昇圧しているのでニッケル水素電池でも問題なく動くものが多いです。

実際にジェントスの製品などはカタログに「エネループ使用可能」と記載した製品もあります。

充電式電池の容量はアルカリ乾電池と比較してどうなのでしょうか?

ニッケル水素電池の場合アルカリ乾電池と違い各社とも性能の指標として電池容量を記載しています。

【充電式ニッケル水素電池(単3形)の容量(min)】

Panasonic eneloop:1900mAh
Panasonic eneloop pro:2450mAh
Panasonic EVOLTAスタンダード:1950mAh
Panasonic EVOLTAハイエンド:2500mAh
東芝 IMPLUSE スタンダード:1900mAh
東芝 IMPLUSE 高容量:2450mAh
SONY CycleEnergy GOLD:2000mAh
富士通ニッケル水素高容量:2450mAh
富士通ニッケル水素スタンダード:1900mAh
Amazonベーシック高容量:2400mAh
Energizer充電池:2200mAh

【充電式ニッケル水素電池(単4形)の容量(min)】

Panasonic eneloop:750mAh
Panasonic eneloop pro:900mAh
Panasonic EVOLTAスタンダード:780mAh
Panasonic EVOLTAハイエンド:930mAh
東芝 IMPLUSE:750mAh
SONY CycleEnergy GOLD:800mAh
富士通ニッケル水素高容量:900mAh
富士通ニッケル水素スタンダード:750mAh
Amazonベーシック高容量:800mAh
Energizer充電池:750mAh

単純に容量だけをとってみるとアルカリ乾電池とニッケル水素充電池ではややアルカリ電池の方が有利ではあります。

ただ充電池のメリットは先ほど述べたようにコストと環境負荷の少なさにありますので、LEDランタンやLEDライトなどでは充電池でも良いのではないかと思います。

LEDランタンやフラッシュライトで使う場合、使用頻度などを考慮すると、繰り返し使用回数を気にする必要はそれほど無いと思いますので単純に容量とコストのバランスで選定することになります。

次にコスト面ではどうなのでしょうか?

【単3形アルカリ乾電池の価格をamazonで見てみる】

【単3形ニッケル水素電池の価格をamazonで見てみる】

繰り返し使えることを考えると、圧倒的にニッケル水素電池が有利となります。

但しLEDランタンでの使用を考えるとひとつ大きな問題点があります。

実は充電式のニッケル水素電池ではLEDランタンで主流の単1形電池が殆ど無いのです。

あったとしても容量がアルカリ電池の半分程度しかなかったりしますので、製品スペックに記載の連続点灯時間の半分程度しか持たないことになります。

エネループのサイズ変換スペーサではさらに容量が不利になるし、そこでLEDランタンで使えそうな単1形のニッケル水素電池を探してみたところエネループの旧機種と東芝のIMPLUSEがヒットしました。(製造元不明の中国製は候補から外してあります)

【単1形の充電式ニッケル水素電池】

※容量:5700mAh

※容量:5700mAh SANYOのエネループと同じもの?

※容量:8000mAh

東芝のIMPULSEが唯一使えそうなスペックですが「アルカリ電池」には遠く及ばない。

ということで、充電式のニッケル水素電池を選択する場合の結論ですが。

フラッシュライトなどに使う単3形、単4形の充電池は高容量タイプをお財布と相談して選定する。

自分ならば日本製の eneloop pro を選択します。

LEDランタンに使う単1形の充電池は 東芝のIMPULSE 択一。

但し冒険好きな方は中国製の10000mAhの商品を選定する道もあります、リンクは張らないので気になる方は調べてみてください。

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