メインランタンとして選びたい、最強のLEDランタンを比較

ここ数年でLEDランタンの明るさも随分と強烈なものが出てきており、サブランタンという位置付けではなく、メインランタンとしても使えるような1000ルーメンを超える明るさの商品がいくつかラインナップされてきました。

明るさを表す単位にはいくつかありますが、LEDランタンの明るさスペック、基本的にはルーメンという単位で表記されます。

LEDランタンの明るさ表記の単位「ルーメン」とは?

LEDランタンの明るさ表示には「ルーメン(lm)」という単位が採用されています。

これはLEDランタンに限らず、最近普及してきた家庭用のLED照明など、LED照明商品全般で採用されている単位です。

光の明るさ表現にはいくつかの単位があります、代表的なところでは、LEDの明るさを表現する「ルーメン」や蛍光灯の明るさを表現する「ルクス」などがあります。

光束の単位:ルーメン(lm)
単位時間あたりに放射される光の量

照度の単位:ルクス(lx)
単位面積あたりに入射する光束

つまり、光束(ルーメン)は発光する側の光の強さの単位、照度(ルクス)は受光する側の、受光する場所での光の強さの単位といえます。

ルーメンで明るさを表記するという事は、周囲の環境に関係なく、このLEDランタンはこれくらいの明るさで発光していますよ、という目安になります。

因みに、家庭用の灯りである、白熱電球の明るさ表記には「ワット」という単位が使われます。

40ワット電球、とか60ワット電球とか呼ばれますので明るさのイメージが掴みやすいかと思います。

ワットも発光する側の熱量の単位ですから、定義さえしっかりとしていれば、ルーメンとの相関関係はあるといえそうです。

ルーメンをワット換算するとどれくらい?

白熱電球のワット表記と、ルーメンの相関はどのうな感じなのか、次のような資料があります。


※出典:(社)日本電球工業会のサイトより

この表から換算すると、300ルーメンクラスのテーブルランタンは25ワット程度、600ルーメンクラスでは50ワット弱、1000ルーメンクラスで70ワット程度であるといえます。

キャンプで使用される、燃料系のランタンには、230ワットクラスが存在しますので、ガスランタンやホワイトガソリンのランタンが如何に明るいかがわかると思います。

キャンプサイトの中央で、ランタンスタンドで高い位置に吊るされ、煌々とサイトを照らす燃料系ランタンには憧れますね。

とはいえ、キャンプ初心者にとって、燃料計ランタンを使いこなすのは、ポンピングが必要であったり、マントルの取り扱い方法であったり、敷居が高いのも事実です。

また、流通の良い乾電池だけで利用できるLEDランタンは、いざという時の防災用アイテムとしても役に立ちます。

サイト全体ではなく、自分達のサイトだけを照らすのであれば、必要十分な明るさの商品もありますので、LEDランタンはメインランタンとしても通用するようになってきています。

メインランタンとして使えそうな明るさのLEDランタンにはどのような商品があるのか、商品の特徴を比較してみます。

【ジェントス SOL-016B】

ジェントス LEDランタン SOL-016B

[商品スペック]
明るさ:600ルーメン(Highモード)
使用光源:高輝度チップタイプ暖色LED×14個
実用点灯時間:37時間(Highモード)/80時間(Midモード)/600時間(Ecoモード)/450時間(キャンドルモード)
本体サイズ:直径122×高さ240mm
本体重量:約1650g(電池含む)
使用電池:単1形アルカリ電池×6本
保護等級:防滴仕様(IPX4準拠)

2014年の春にジェントスのLEDランタン「エクスプローラー」シリーズの新商品として登場した「SOL-016B」、この商品の登場でLEDランタンはメインランタンとして使えそうな500ルーメン越えの領域へと突入しました。

エクスプローラーシリーズのベストセラー商品である「EX-777XP」のシンプルな機能をそのまま継承して大型化したようなLEDランタンで電池の数が倍の6個に、重量もほぼ倍となって、明るさは600ルーメンへとパワーアップしています。

電池の数が単1形6個と重量級のLEDランタンですが、実用点灯時間が37時間と長いので、1回のキャンプでは電池交換は必要なさそう、使用機会の少ないファミリーキャンパーであればワンシーズン持ちそうです。

ジェントスエクスプローラーシリーズの伝統である発光部カバーを取り外して白熱電球スタイルにする使い方もできますので、ランタンハンガーやスタンドに吊るせば約50ワット相当の白熱電球スタイルで使うこともできます。

ジェントス LEDランタン SOL-016B

このエクスプローラーシリーズの白熱電球スタイルは、真下に影ができないので、高い位置から均一に光が欲しい時にはとても重宝します。

そして、発光色が暖色系なので「ランタンはやはりギラギラした白色ではなく、優しい暖色でしょ!」というこだわりの人にはピッタリ!!

”暖色系では明るさ最強”の600ルーメンのLEDランタンとなります。

【ジェントス EX-1000C】

ジェントス LEDランタン EX-1000C

[商品スペック]
明るさ:1000ルーメン(白色・最大時)
使用光源:高輝度チップタイプ白色LED×12個、高輝度チップタイプ暖色LED×12個
実用点灯時間:白色5.5時間(強)/250時間(弱)、昼白色11時間(強)/300時間(弱)、暖色11時間(強)/300時間(弱)、30時間(キャンドルモード)
本体サイズ:直径129×高さ246mm
本体質量:約1255g(電池含む)
使用電池:単1形アルカリ電池×4本
保護等級:防滴仕様(IPX4準拠)

2015年の春に新製品として登場した「EX-1000C」、ジェントスのLEDランタン「エクスプローラー」シリーズはこのLEDランタンの登場で、ついに1000ルーメンの大台に乗りました。

それまでのエクスプローラーシリーズとは少し趣の違うレトロなスタイルで、発光部カバーは従来のエクスプローラーシリーズ同様に取り外すことが可能ですが、本体底にフックがありませんので逆さまに吊るして白熱電球スタイルで使用することはできません。

電源スイッチはボリュームになっており、スムースディマーで明るさを無段階で調節することが可能、電池の残容量低下をお知らせするバッテリーインジケータがついています。

発光色は白色/昼白色/暖色と3色に切り替え可能な高機能タイプとなっています。

連続点灯時間は明るさ最大の1000ルーメンでの使用時に5.5時間と1泊のキャンプでギリギリ許容できるスペックです。

明るさは白色で最大の1000ルーメン、昼白色で最大540ルーメン、暖色で最大400ルーメンと、暖色では同じジェントスの「SOL-016B」の600ルーメンのほうが上回っています。

発光色はともかく、絶対的な明るさが欲しい人にとっては嬉しい、なんといっても最大1000ルーメンのハイパワーLEDランタンです。

【ジェントス EX-000R】

ジェントス LEDランタン EX-000R

[商品スペック]
明るさ:1000ルーメン(白色・最大時)
使用光源:高輝度チップタイプ白色LED×18個、高輝度チップタイプ暖色LED×18個
実用点灯時間:白色3時間(強)/200時間(弱)、昼白色6時間(強)/250時間(弱)、暖色7.5時間(強)/300時間(弱)、150時間(キャンドルモード)
本体サイズ:直径102.2×高さ189.0mm
本体重量:約680g(電池含む)
使用電池:専用リチウムポリマー充電池 3.7V 5,000mAh または 単1形アルカリ電池×3本
充電時間:約6時間
電池寿命:充放電 約300回
保護等級:耐塵・2m防水仕様(IP68準拠)
落下耐久:10m落下耐久
付属品:ハンガーフック、Micro USBケーブル(50cm)、専用充電池

2015年の夏に新製品として登場した「EX-000R」、充電式の専用電池を付属してUSB機器への充電も可能とした「パワーバンク機能」を搭載してエクスプローラーシリーズとは別の新たなシリーズ「パワーバンクシリーズ」として登場しました。

LEDランタンとしての機能は発光色を3色(白/昼白/暖)から選択できる機能、明るさを無段階で調節できる機能「スムースディマー」など、同じジェントスの1000ルーメンランタン、エクスプローラーシリーズの「EX-1000C」とほぼ同等ですが、サイズが軽量コンパクトで防水・落下耐久など防災を意識した製品となっています。

ジェントス LEDランタン EX-000R

連続点灯時間が明るさ最大の1000ルーメンでは約3時間しか持ちませんので1泊のキャンプでも途中でバッテリーの交換が必要になりそう、ただ、予備バッテリーで運用するとなると価格が結構しますので、予備電池は乾電池での運用のほうがコスト的には良さそうです。

バッテリーで連続点灯時間が短い分、専用のリチウムポリマー充電池以外にも単1形アルカリ乾電池が使えるようになっており、運用上の使い易さに工夫がされてるあたりは、さすがジェントスのLEDランタンといったところ。

5000mAhのリチウムポリマー電池からUSB機器への給電ができる「パワーバンク機能」と、高い防水性能・落下耐久性があるので、防災用の備えとしても便利なLEDランタンです。

ジェントス LEDランタン EX-000R

【コールマン ランタン ミレニアLEDキャンプサイトランタン 2000022276】

コールマン ランタン ミレニアLEDキャンプサイトランタン 2000022276

[商品スペック]
光源:LED
明るさ:1000ルーメン
使用電池:単1乾電池×6本
点灯時間:約14時間(High)、約68時間(Medium)、約148時間(Low)
保護等級:IPX4対応(水没以外の雨や水しぶき等あらゆる天候で使用可能)
本体サイズ:150×150×290(高さ)mm(ランタン)、170×20×190(高さ)mm(リフレクター)
質量:980g(ランタン)、400g(リフレクター)
付属品:リフレクター

ライバルであるジェントスの1000ルーメンランタン「EX-1000C」と同じく、2015年春に登場したコールマンの1000ルーメンLEDランタンです、コールマンもこのLEDランタンの登場で明るさ1000ルーメンの大台に突入しました。

発光色は白色ですが、光源は青色LED、フォスファーと呼ばれる黄色のカバーに光をあてて拡散させることで白色を表現しています。

コールマン ランタン ミレニアLEDキャンプサイトランタン 2000022276

電池の数を単1×6本として明るさ最大時でも14時間もの連続点灯が可能となっていますので2泊程度のキャンプであれば電池交換の必要性は無さそうです。

白色発光で1000ルーメンの明るさではさすがにギラギラ感がありますので、リフレクターを標準装備してサイト内に集光できるように配慮されています。

白色発光でギラギラ感はありますが、リフレクターを装着してタープ下に灯りを集光できるので、自サイトの明るさを最大にしたい場合には最も明るさを発揮できるLEDランタンです。

【コールマン ランタン クアッドマルチパネルランタン 2000031270】

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

[商品スペック]
明るさ(電池8本):約800ルーメン(Highモード)/200ルーメン(Midモード)/100ルーメン(Lowモード)
明るさ(電池4本):約500ルーメン(Highモード)/160ルーメン(Midモード)/60ルーメン(Lowモード)
明るさ(パネル):約130ルーメン(Highモード)/20ルーメン(Lowモード)/110ルーメン(Spotモード)
連続点灯時間(電池8本):約20時間(Highモード)/約120時間(Midモード)/約400時間(Lowモード)
サイズ:約W146×D145×H230mm
本体重量:約1.2kg
使用電池:単1形アルカリ乾電池×4本または8本
保護等級:IPX4対応(全方向からの水しぶきに10分間耐える)

2017年登場のコールマンの新作LEDランタンは、CPX6バッテリーシステムには対応していない、発光パネル分割式のLEDランタンです。

(コールマンにはCPX6バッテリーシステムという共通バッテリーを使えるシリーズがありますが、そのシリーズでは「トライアゴLEDランタンⅡ」の500ルーメンが最大値です)

「クアッドマルチパネルランタン」の発光パネルは、本体側面4方向にあり、それぞれがマグネット脱着式となっており、分割して独立したパネルライトとして使えるようになっています。

これまでのクアッドランタンと違い、パネルを4面すべて外してしまったとしても、本体にLEDバルブが残っているのでLEDランタンとして使えるようになっています。

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

パネルライトは背面にスタンドがあり、単独で立てて使うことができますし、パネルライト側面にもLEDライトが付いているので、単独でフラッシュライトとして使うこともできます。

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

ジェントスのパワーバンクシリーズのモデルにも搭載されていますが、最近流行りの機能なのか、本体にあるUSBポートから、スマホなどへの充電もできるようになっています。

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

800ルーメンの大光量でメインランタンとして使う、発光パネルをそれぞれにサブランタンとして使う、パネルを並べてエリアライトとして使うこともできるなど、いろいろと使い方を工夫できるマルチなランタンです。

コールマン クアッドマルチパネルランタン 2000031270

メインランタンとして使えそうな明るさのLEDランタンはいくつかありますが、それぞれに特徴があり、得意な使い方も違います。

各商品の特徴をよく理解したうえで、自分の使いたい用途にあったLEDランタンを選びたいものです。

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