自動車のヘッドライトよりも明るい?超強烈なフラッシュライト

世の中にはベストセラーとしてヒットを飛ばす人気商品がありますが、その一方でそのような商品とは一線を画すような キワモノ商品 があります。

メーカーサイドとしては究極の性能を狙って商品開発をしたのでしょうが「どう考えてもそれはやりすぎではないのか?」という商品です。

このブログではそのようなキワモノ商品に注目していくつか紹介していますが、そんなやりすぎ商品の中から今回は「フラッシュライト」について紹介しようと思います。

フラッシュライトは日本語でいうところの「懐中電灯」ですね、懐中電灯は暗い場所での視界を確保する道具です。

用途は「お隣さんに回覧板を届けるときの明かり」から「防災用」「防犯用」「アウトドア用」「自転車用」「自動車や玄関の鍵穴探し用」「夜間トイレに行くときの明かり」など多岐にわたります。

しかしそれらの用途とは違い普段の生活の中で使う範囲では必要の無い、究極の明るさを求められる用途がありますが、それが軍事用や警察官・消防士などプロフェッショナルが使うために開発されたフラッシュライトです。

通常の商品はアウトドアで使われる、明るさが300ルーメン程度のものがありますが、それをはるかに上回る明るさのまさに「やりすぎ商品」です。

ちなみにハンディライトで明るさ300ルーメン以上は相当強烈な明るさなので、決して直視しないことなど取り扱いに注意が必要です。

【SUREFIRE(シュアファイア) M6LT GUARDIAN】

「シュアファイア」はアメリカのフラッシュライトブランドで、世界各国の軍隊や警察に採用されている頑丈で信頼性のあるフラッシュライトを製造している。

そのプロフェッショナルに信頼されるブランド、「シュアファイア」の製品群の中で一番明るいのがこの[M6LT GUARDIAN]という同ブランドのフラッグシップモデル。
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明るさ:1200ルーメン
点灯時間:3.2時間(最大出力から50ルーメンに落ちるまでの照射時間)
全長:約201mm
ベゼル径:約64mm
重量:約485g(CR123A電池6本含む)
電池:CR123AまたはLFP16340充電池6本

集光レンズによるサーチライトのような1200ルーメンものスポット光がハンディサイズに収まるこのライトはまさにガーディアン、相手に強烈な光を浴びせて”目潰し”をしてひるませるための武器に近いものがあります。
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ボディ後端の電池キャップにスイッチ、バッテリーはホルダーに入れてセットします。
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電池はカメラなどの電池として使われる3.0(V)のリチウム電池[CR123A]を6本か、その代替として使われるコストパフォーマンスに優れた充電式リチウム電池の[LFP16340]を6本使います。当然、電池の消耗は激しいですが、まるで武器のような圧倒的な明るさを発揮します。

【STREAMLIGHT(ストリームライト) プロタックHL3】

「ストリームライト」はシェアファイアと同じくアメリカの懐中電灯メーカーで、消防、レスキュー、航空会社など「プロが使う懐中電灯メーカー」として厳しい現場で数多く使われています。

タクティカルシリーズは本格的性能のコンバットライト、護身用にも使える強烈な明るさのプロタックシリーズの最高峰が[プロタックHL3]となります。
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明るさ:1100ルーメン
点灯時間:2時間
全長:約180mm
ヘッド外径:約42mm
重量:約263g(CR123A電池3本含む)
電池:CR123A形リチウム乾電池3本
最長照射距離:379m

先ほどのシュアファイア社の「ガーディアン」よりも、一回り小さく軽いストリームライト最強のフラッシュライトである[プロタックHL3]、電池の数が半分の3本なのでグリップ部も細くなりとてもコンパクトな印象を受けます。
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電子コントロールによる「高」「低」「ストロボ点滅」の3パターンでの点灯ができ、緊急事態のお知らせ用として防災や防犯にも役立ちます。

【LEDLENSER (レッドレンザー) X21R.2 OPT-9421R LEDライト】

「レッドレンザー」はドイツのツヴァイブルダー・オプトエレクトロニクス社のLEDライト、日本ではLEDランタンやフラッシュライトでおなじみのジェントスがサポートしています。
※2015年10月1日よりレッドレンザーはジェントスから独立し、レッドレンザージャパン株式会社となりました。

その「レッドレンザー」最強のLEDフラッシュライトはXシリーズの[X21R.2 OPT-9421R]です。

妥協を知らないレッドレンザー最強のフラッシュライトは専用のバッテリーを採用し、その明るさはなんと3200ルーメン!!
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明るさ:3200ルーメン
点灯時間:40時間(minモードで1ルーメンになるまで)
全長:約405mm
ヘッド外径:約95mm
重量:約1300g(専用充電池含む)
電池:専用充電池(Li-Fe)
最長照射距離:700m

レッドレンザーのX21.2はRなしのX21.2もあります、こちらは電池が単1乾電池4本と普通の乾電池が使用できるお手軽バージョンなのですが明るさが1600ルーメンと半分になります。

レッドレンザーの点灯時間基準は最小の明るさで1ルーメンになるまでと決まっており「そんなの使い物にならんだろ!プンスコッ!!」というツッコミは受け付けない仕様となっていますのであきらめて参考にならないデータとして理解しましょう。

電池を専用の充電池として究極の明るさを求めたX21R.2は今のところクオリティも含めて最強のフラッシュライトではないでしょうか。

テール部に360°パワーインジケータがあり電池残量や残り使用回数の目安を確認することができます。

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【NITECORE(ナイトコア) TM26 Tiny Monster】

「ナイトコア」は中国のブランド、ハンディサイズのフラッシュライトを得意としユニークで多機能な機種を提供しています。メイドインチャイナに抵抗の無い方はどうぞ。

単に明るさを求めるなら世界最高3500ルーメンを掲げるナイトコアのフラッシュライト TM26 がありますのでどうぞ。
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明るさ/点灯時間
Turbo:3500ルーメン/1時間
High:1700ルーメン/2時間15分
Mid:540ルーメン/5時間45分
Low:95ルーメン/32時間
Lower:3ルーメン/750時間
全長:142mm
ヘッドサイズ:57mm
重量:438g
使用電池:CR123×8本または18650×4本
最長照射距離:454m

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いろんな意味で個性的な商品ですが、以下アマゾンで販売者の注意書きです。
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危険!
充電式:RCR123は、絶対に使用しないでください。
最悪、爆発します。

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おー、さすが爆発が国技の中国製だけあってそんな機能まであ・・・、って使えるかっ、そんな危ないフラッシュライト!!

爆発の危険性を排除しないまま注意書きだけで商品化して販売してしまうとは。

個性的で面白い商品だとは思います、これで品質まで含めて極めてくれたら購入意欲もそそられるんですがまだまだ途上ブランドです。

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随分と個性的な商品ですね・・・。

【JETBEAM(ジェットビーム) DDR30】

ジェットビーム社は中国のフラッシュライト専門のメーカーでJETBEAMとNITEYEのふたつのブランドを展開しています。

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明るさ/点灯時間
High:3300ルーメン/1時間45分
Mid:1000ルーメン/8時間
Low:30ルーメン/60時間
全長:164mm
ヘッドサイズ:67mm
重量:480g
使用電池:18650×3本
最長照射距離:450m

日本での取り扱いは殆ど無いようなので入手経路を探すのは難しいとは思います。
こんなに明るくトンネルの中まで照らすことができるらしいですが・・・。

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【OLIGTH(オーライト) SR Mini Intimidator】

「オーライト」は中国のフラッシュライトメーカーのひとつですが、フラッシュライトメーカーとしての実績は十分にあり、いわゆる「中華ライト」のブランドとは一線を画すブランドです。

SRシリーズでは【SR96 Intimidator】が4800ルーメンという桁外れの明るさをスペック表記してります、この【SR Mini Intimidator】は同社フラッシュライトの中で3番目に明るいスペックとなっています。

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明るさ/点灯時間
MODE1:2800ルーメン/2時間
MODE2:1200ルーメン/3.5時間
MODE3: 600ルーメン/7時間
MODE4: 200ルーメン/16時間
全長:127mm
ボディ径:48.26mm
重量:286g(電池は含まない)
使用電池:CR123A×6本または18650×3本
最長照射距離:224m

明るさの割に小さいフラッシュライトで全長はわずか127mmしかなく、他社の製品が全長で電池スペースを稼ぐのに対してこの商品は電池ケースを省いてコンパクト化している。

明るさ最大のモード1はスイッチを押し込んでいる間だけの瞬発力タイプで常時使えるのはモード2の1200ルーメンが最大となります。

【THRUNITE(スルーナイト) TN12】

「スルーナイト」も中国のメーカーのひとつで公式サイトにはありえない明るさをスペック表記した商品が並んでいます。

スペック表記はLED素子の最大定格の合算値ではなく実測値にして欲しいものですが、LEDフラッシュライトの明るさ合戦は自動車の燃費表記と似たようなものになってきている気がします。
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明るさ/点灯時間
TURBO:1050ルーメン/90分
Hi:800ルーメン/1.5時間
Med:280ルーメン/5時間
Low:20ルーメン/74時間
Lower:0.3ルーメン/1585時間
全長:143mm
胴体径:25.4mm
重量:82g(電池は含まない)
使用電池:CR123×2本または18650×1本

電池の数が少ないだけあって小型軽量のコンパクトモデルでもこの性能はたいしたものです。

【KLARUS(クラルス) ST30】

「クラルス」も中国メーカーのひとつですが創設は2010年の新鋭ブランドです、軍事用などの高い要求を満たす製品をアウトドア用にも使えるようリーズナブルな価格設定で提供しています。

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明るさ/点灯時間
High:1080ルーメン/2.2時間
Midium:214ルーメン/7.4時間
Low:15ルーメン/105時間
Moonlight:1ルーメン/982時間
全長:234mm
胴体径:25.4mm
ヘッド径:44.3mm
重量:235g(電池は含まない)
使用電池:18650×2本
最長照射距離:261m

点灯モードは他にストロボ点滅とSOS点滅モードもあり、災害時や防犯などにも使える商品です。

【BIGBLUE(ビックブルー) VTL-2800P】

「ビッグブルー」はアメリカのダイビングライトメーカーで2007年にダイビングライト市場に参入した新参メーカーです、日本では株式会社ゼロがオフィスとして登録されています。

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明るさ/点灯時間
Hi:2800ルーメン/1.5時間
Mid:1400ルーメン/3時間
Low:700ルーメン/6時間
Lower:280ルーメン/15時間
全長:140.6mm
胴体径:55.5mm
重量:432g(電池含む)
使用電池:専用充電池

水中ライトだけあって水深100メートルまで耐えられる耐腐食アルミ合金製のボディ、なのに片手で扱える軽さで地上用としても使えるライトでアウトドアで使うにはオーバースペック。

暗くて光の届きにくい水中で使用するとあって一番弱くても280ルーメンという強力さなので弱い光は苦手、120°の拡散光と10°スポット光がモードで切り替わります。

いろいろと紹介してきましたがLED商品という旬なジャンルだけにタケノコのように新しいブランドが出てきています。

中には10000ルーメンを超えるスペックを競い合うように表記しているメーカーもありますが実際にはそのような明るさをバッテリーや電池で発揮するのは今の技術では難しいのが現実です。

途中で書きましたがまるで自動車の燃費争いのような状況で、実際に運転してみるとカタログ値の半分程度しか実力がないというか測定条件の規準が違いすぎるというか、その数値にいったい何の意味があるの?という状況になりつつありますので「中華ライト」と呼ばれるスペックだけをど派手に数値表示した製造元不明な商品はやめておいたほうが無難です、いかにCREE社のLED素子を搭載したとしてもたかが電池で10000ルーメンを超える明るさを発揮できるはずがないと思いますので。